SNS運用は必須!企業アカウントのための各SNSの運用方法をご紹介

広報担当はプレスリリース作成やメディアリレーションが主な業務ですが、昨今ではSNS運用も欠かせない活動になってきました。企業アカウントで生活者と直接コミュニケーションを取れるSNSは企業のファン作りや認知向上にはとても有効な方法です。

この記事では、企業が運用する主なSNSであるFacebook、Instagram、X(旧Twitter)、TikTok、YouTubeの5種類の基本的な運用方法やメリットをご紹介します。
それぞれどのSNSを運用するかの検討材料にぜひお役立てください。


企業広報がSNSを運用するメリット

SNSは現代の広報活動において欠かせないツールとなっています。企業広報がSNSを運用することで得られるメリットは大きく分けて3つあります。

まず第一に、SNSは自社のブランドイメージを広く伝えることが可能です。企業の公式アカウントからの投稿は、フォロワーだけでなくその友人やフォロワーのフォロワーにも広がるため、一方的な広告よりも多くの人々に自社の情報を届けることができます。

第二に、SNSは消費者との直接的なコミュニケーションを図ることができます。消費者からのコメントやリプライに対してすぐに反応することで、消費者との関係を深め、信頼関係を築くことができます。

第三に、SNSは情報の拡散力が高いため、一般的な広告やPR活動よりも効果的なアピールが可能です。特にバイラルマーケティングにはSNSが欠かせません。消費者が自分の意志で情報を共有することにより、情報は瞬く間に広がります。

最後に、SNSは直接他社のアカウントともコミュニケーションが取れるため、コラボレーションするきっかけになることがあります。キャンペーンやイベント、新商品の告知など、同業他社のみならず、異業種異業界との交流もしやすいのが特徴です。

これらのメリットを最大限に活かすためには、各SNSの特性を理解し、それぞれに適した運用方法を採用することが重要です。

SNS運用のステップ

実際に企業アカウントを運用するまでに社内で検討すべきことをご紹介します。

①SNS運用の目的を決める

まず検討すべきことは、SNS運用の目的です。SNSを活用することで、どの様なゴールをイメージするのかを決めることで運用方法や投稿内容が決まってきます。
以下は主な目的と言われるものになります。SNSは生活者と直接コミュニケーションできることが強みになるので、目的を定め生活者とどの様な関係構築を目指すのかを考えて運用しましょう。

  1. ブランド認知度の向上: SNSは広大なユーザーベースを持つため、企業のブランド認知度を向上させる有効な手段です。
  2. 直接的な顧客とのコミュニケーション: SNSを通じて、企業は消費者と直接的にコミュニケーションを取ることが可能となり、顧客からのフィードバックを即時に得ることが可能です。
  3. 製品やサービスのプロモーション: 新製品の発表や特別なプロモーションの情報を広く伝えるためにSNSを使用することができます。
  4. 社会的責任の発信: 企業が社会的責任を果たすための活動や取り組みをSNSで発信することで、良い企業イメージを形成することができます。
  5. クライシス管理: 企業が直面する問題やクライシスを管理し、その情報を迅速かつ適切に伝えるためにSNSを利用することができます。

②運用方針やポリシーの社内理解を得る

企業公式のアカウントもなれば、社内の人たちもフォロワーになったりSNS運用について多くの従業員の目に触れることになります。その際に、社内共有がしっかりとなされていないとSNSをマーケティングツールや営業ツールとして捉えられたり、直接的な売上効果を期待されたりなど、広報の目的と社内の期待値がずれてしまうことがあります。

広報が担うSNS運用は、あくまでも生活者とのコミュニケーションツールであり、信頼関係の構築を軸に運用していることを明確にし、何のための運用なのか方針やポリシーを理解してもらえる様にしましょう。

③SNSの運用ルールを決める

企業アカウントを運用する際、複数人でアカウントを共有することや担当者が代わることもあります。しかし、フォロワーから見ると、一つのアカウントに人格は一人でないと違和感や混乱を招き上手なコミュニケーションができなくなります。
そのためには、運用ルールをしっかりと定め、一貫した運用をする必要があります。
一方で、細かい運用ルールがありすぎると投稿が難しくなりSNSの特徴でもある気軽なコミュニケーションツールとしての効果が期待できなくなります。
また、SNSは毎日の様な継続的な運用にこそ成功の秘訣があるので、できるだけ毎日運用できる様な仕組みを作り細かすぎないルールで運用していきましょう。

検討すべき運用ルール例

  • 担当者(各SNSごとに)
  • 投稿時間
  • 投稿頻度
  • 投稿内容
  • トーン&マナー(テキスト、画像)
  • 予算
  • 炎上対策

それらを検討したら、各SNSごとの特徴を押さえ、目的に合った媒体で運用していきましょう。

Facebookの特徴

Facebookは実名登録制でユーザー層が幅広く、文字制限も緩やかなため情報を詳細に伝えることが可能なプラットフォームです。企業ページを作成し、商品情報やイベント情報などを投稿することで、生活者とのコミュニケーションを図ることができます。
また、Facebookはユーザー同士のつながりが強いため、友達の「いいね!」やシェアによって、自社の情報がさらに広まる可能性があります。さらに、Facebook広告を利用すれば、特定の地域や年齢、性別などを指定したターゲティング広告を出稿することも可能です。

年齢の多い層:30~40代以降

男女比:51%:49%

月間アクティブユーザー数:2,600万人

Instagramの特徴

Instagramはビジュアル重視のSNSで、美しい画像や動画を通じてブランドイメージを伝えることができます。Instagramはハッシュタグ機能が強力で、関連性のあるトピックを広く拡散することが可能です。また、ストーリーズ機能を活用することで、期間限定の情報を効果的に伝えることもできます。さらに、ショッピング機能を活用すれば、投稿画像から直接商品ページにリンクすることができます。

年齢の多い層:20〜30代

男女比:42%:58%

月間アクティブユーザー数:3,300万人

X(旧Twitter)の特徴

Xは情報の拡散力が高く、リアルタイム性が求められるSNSです。新商品の発表やイベントの告知など、タイムリーな情報を伝えるのに適しています。また、140文字という文字数制限の中で(有料アカウントは140文字を超えるポストも可能です。)情報を伝えるため、短いメッセージを効果的に使うことが求められます。リポスト(旧リツイート)やリプライ機能を活用し、生活者との直接的なコミュニケーションを図ることもできます。

年齢の多い層:20〜40代

男女比:51%:49%

月間アクティブユーザー数:4,500万人

TikTokの特徴

TikTokは短い動画を投稿することができるSNSで、特に若いユーザー層に人気があります。クリエイティブな動画を作成し、自社のブランドをアピールすることが可能です。また、ユーザーが自分で作成した動画に企業の商品を使う「ハッシュタグチャレンジ」など、他のSNSにはない独自のプロモーション方法もあります。

年齢の多い層:10〜20代

男女比:42%:58%

月間アクティブユーザー数:2,600万人

YouTubeの特徴

YouTubeは、ビデオ共有ができるSNSで、視覚的情報で詳細なサービス紹介や製造過程、インタビューなどを伝えるのに最適なプラットフォームです。Googleが所有するYouTubeは、Google検索エンジンと密接に統合されており、適切に最適化されたビデオは検索結果に表示されやすくなります。これにより、企業のブランドや製品の視認性を高めることができます。

年齢の多い層:10〜30代

男女比:43%:57%

月間アクティブユーザー数:7,000万人

SNSの最適な投稿曜日と時間

全体的なSNSにおける最適な投稿日時は以下の通りとなっています。
基本的には平日の通勤時間からお昼時間ごろがエンゲージメントが高くなる傾向にあります。
特に週中の水曜日と、週前の金曜日は全体的にアクティブな利用が増加傾向と言われています。
土日や深夜早朝はSNSの利用率は下がるので、企業公式としては投稿時間としては避けるべきといえます。

推奨:水曜日・金曜日の8:00〜12:00
非推奨:土日、深夜早朝

SNS運用の注意点

最後に、SNSで特に注意しておきたい点をご紹介します。運用の注意点を意識し、生活者とのSNSコミュニケーションを楽しみましょう。

コンテンツの一貫性とブランドイメージ:

投稿内容やトーンは一貫性を持たせ、企業のブランドイメージに合致するように心がけましょう。
また、気軽なツールであるからこそ礼儀正しさを保ち、ターゲットオーディエンスを理解した配慮のある言葉選びをしましょう。プライベートなアカウントでの投稿なら許されることであっても、企業アカウントでは炎上をしてしまうこともあります。その様な事態を防ぐためにも節度ある投稿と企業らしさを意識しましょう。


定期的な分析と改善:

SNSは投稿ごとのデータ分析が詳細にできるという利点があります。SNSの分析ツールを使用して、投稿の効果を定期的に評価し、戦略を改善するよう心がけることで、上手な運用ができる様になります。分析をせずただ闇雲に投稿しても生活者に響かない無益なアカウントになってしまうことがあります。しっかりとした分析と改善をすることで、生活者に求められる有益なアカウントに育てていきましょう。


継続更新:

SNSでのネックはネタが尽きてしまったり投稿する内容がなく更新頻度が落ちたり停止してしまうことです。
生活者との関係構築は、継続的な更新が必須となります。
事前に投稿内容を構築したり、積極的にネタを作ったり、トレンドや話題のハッシュタグを活用し、アクティブな運用をすることで、生活者とのコミュニケーションを活発にし視認性や影響力を向上させることができます。
無理なく長期的に運用する体制を作っていきましょう。

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